白川未奈 vs 羽南
試合はゴング前に羽南が奇襲でドロップキックを決めたところからスタートした。
両者激しい攻防の中、羽南がサブミッションを決めたり、
白川得意の足四の字固めを切り返して抑え込んだりと、
前半は羽南が優勢な展開となった。
それでも白川は羽南の膝に確実にダメージを重ねていく。
低空ドロップキックで膝を狙い、足を持って膝をリングに叩きつけ、
さらに試合中盤では足四の字固めも決めて集中的に膝を痛めつけていった。
そして右膝に追い打ちをかけたのがドラゴンスクリューだ。
白川は両足を固めて右膝を曲げさせない状態で脚を捻り切る。
これを受けた羽南はリングに倒れ込んだ。
もう右膝はぼろぼろだ。
機動力を奪われてこれまでのような素早い動きもできない。
そしてここまで執拗に足を攻めてきた白川の前で倒れているとどうなるのかもわかっている。
しかし逃げる間もなく白川が3度目の足四の字固めに入った。
白川はようやく捕らえた獲物をすぐに仕留めたりはしない。
羽南がロープに近づいてはローリングしてリング中央に連れ戻し、
残っている気力を全て使い切らせるかのようにじっくりと足を痛めつけていった。
そして十分過ぎるほど右膝を絞ったところでいよいよ仕上げに入る。
腰を浮かせて完璧な足四の字固めの体勢を取った。
一直線に伸ばされた羽南の右膝にさらに負荷がかかる。
あまりの痛みに羽南は悲鳴を上げ、ギブアップするしかなかった。