デビュー戦で強烈な逆エビ固めによりギブアップさせられた上谷だったが
洗礼はまだ終わっていなかった。
この日の対戦相手は岩谷麻優。
今や言わずと知れたトップレスラーだ。
キャリアも技術もある岩谷を前に上谷は苦戦を強いられた。
そして試合終盤。
上谷の動きが落ちてきたところで岩谷が仕上げに入る。
岩谷はコーナーポストからダイブしてボディプレスを決めると
フォールに入らず逆エビ固めの体勢に。
岩谷はどっしり座り込んで上谷の体を絞り始めた。
上谷は背中の痛みに表情を歪めるが、
このくらいではギブアップしないこともわかっている。
さらに体重を後ろにかけるとぐぐっと反りが深くなった。
身動きが取れず絶叫する上谷。
一か月前のデビュー戦で渡辺桃にギブアップさせられた時に近い角度まで反り上げられてしまう。
しかし岩谷の逆エビ固めはここでは終わらなかった。
そのまま完全に後ろに倒れ込んでしまったのだ。
自分の足の裏が見えるくらいのエビ反り。
痛みに叫んでいた上谷も反りがきつくなり過ぎてもう声も出せなくなっていた。
完全に体を真っ二つにへし折られた上谷は堪らずタップし許しを乞うしかなかった。