【女子プロレス】天咲光由 ギブアップ(逆エビ固め)
天咲光由のデビュー5試合目。
前週はスターライトキッドにテキサスクローバーホールドでギブアップさせられたところだが、
今回対戦相手のMIRAIも天咲にプロレスの洗礼を浴びせた。
試合開始からMIRAIのヘッドロックが天咲を襲う。
MIRAIは何度もヘッドロックを仕掛けて天咲を逃がさない。
強烈なボディスラム、ロープに振ってからのエルボー、さらにボディスラムでもう一度叩きつけるなど、着実に天咲にダメージを与えていく。
そしてボディスラムの衝撃が体に残る天咲に今度はスリーパーホールド。
防戦一方の天咲が苦しい表情を浮かべる。
このまま新人レスラーを締め落とすことはMIRAIにとっては造作もない。
しかし今注目の新人をここで仕留めるにはまだ早い。
技を受け続け、体力が奪われている展開での締め技。
一呼吸置きたいところだが、動きを止めれば締め落とされる。
天咲はMIRAIの攻撃から逃れるだけで精一杯だった。
天咲も反撃を見せるが、小手先の攻撃はMIRAIには通用しない。
それでも何とか得意の膝十字固めの体勢に何度も持ち込んでいく。
しかしこれもロープブレイクを許し、
MIRAIに決定打を与えることができないまま試合は終盤へと差しかかる。
MIRAIは天咲に強烈なラリアットを打ち込んでダウンさせると、
両足を取って逆エビ固めの体勢に入った。
ここで逆エビ固めを極められるわけにはいかない天咲。
MIRAIの足を掴んで何とか返されないようにすがりつくが、
抵抗むなしくうつ伏せに返されてしまう。
体格差のあるMIRAIにがっちり捕らえられては振りほどくことは不可能。
完全に腰を落とされるとひとたまりもない。
天咲はロープブレイクする以外に逃れる方法はなかった。
身体を反らされながらもじわじわとロープ際まで這って進み、
あと少しでロープに手が届くというその時。
MIRAIは天咲を引きずってロープから遠ざけていった。
もう少しだったのに。
天咲の右手は空を掴みロープが遠ざかっていく。
体力が限界に達している天咲の心を折るには十分だった。
そしてついにMIRAIがぐっと後ろに体重をかけ、
天咲の体を完全に反り上げていく。
プロレスラーとしてまだ未熟な19歳の体はいとも簡単に反らされ、
逃げ場のないリング中央での強烈な逆エビ固めに天咲はついにギブアップ。
最も苦しい体勢に極められ、レフェリーが制止するまでの間、
何度もタップしながら技を解いてもらえるまで耐えるしかなかった。